Silverlightを動作させるオープンソース「OpenSilver」

Microsoft Silverlightのサポートが今月2021年10月12日に終了となります。

「Silverlight のサポート終了日」 - Microsotf

SilverlightはWebブラウザのプラグインで、HTML5が普及する以前に主に動画再生などで利用されていました。
HTML5の普及に伴い、現在の主要ブラウザでは既にサポートされていないものですので、いまだ利用されている方は少ないと思われます。
Silverlightはバージョン3からWebブラウザのプラグインだけでなく、アプリケーション開発のフレームワークとしても機能を拡張していきました。この点が今回のトピックとなるオープンソースソフトウェア「OpenSilver」が開発される需要に至ったのかもしれません。

OpenSilverは従来のSilverlightのコードをそのままOpenSilverSDKを用いてコンパイルしなおすことでWebAssemblyに変換し、クライアントのJavaScriptと補完・平行稼働することで、現行のブラウザでSilverlightアプリケーションを(ブラウザがサポートした技術で)再現動作させることができるとしています。

現在はまだベータ版ですが、奇しくも本家Microsoft Silverlightのサポート終了となる2021年10月に正式版となるバージョン1.0がリリース予定とされています。

こういった需要に関しては、やはりレガシーな環境やSilverlightありきで作成された環境がHTML5に更新できず、それらを動作させることができるInternetExplorerのサポート終了も2022年6月に迫っているということからニーズがあると考えられたのではないでしょうか。

より身近な例としてはAdobeのFlashがSilverlightのライバル的な立ち位置であったことから、Flash終了問題に近いと考えると分かりやすいかと思います。
FlashアプリケーションのHTML5化はアプリベンダーの大きな課題となりましたが、各社非常に大きなコストを払って改修したように記憶していますし、実際それが実現できた企業は限られたと思われます。

Flash終了と同じようにSilverlight終了を目前に控えた現在、Silverlightアプリケーションを非常にコストのかかるHTML5化改修ではなく、OpenSilverといった互換SDKで利用するという選択肢が生まれた経緯は、おそらく近しいソフトウェアで見られたこういった経緯も関係があるのかもしれません。

まだ完全なものとは言えないようですが、今後こう言ったソフトウェア環境の寿命を延命できる一手が実用的となってくるか注目したいと思います。

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