Dovecotの基本的な構築方法

概要

Dovecotの基本的な構築方法を記載します。

今回は本当に基礎的なことしか書いていませんが、まずDovecotを立ててみたい方、大まかに構築方法を知りたい方など、参考にしていただければと思います。

環境

OSRHEL7.5
MRAdovecot-2.2.10-8.el7.x86_64

構築の流れ

  1. インストール
  2. 設定ファイルの修正・反映
  3. サービス起動
  4. 自動起動設定

構築方法

[1] インストール

  • インストール

RHELではDovecotパッケージが提供されているため、yumコマンドでインストール可能です。

# yum install dovecot

コマンドを実行するとパッケージ内容・依存関係の一覧が表示され、問題ないか確認されるので問題なければ「y」を入力します。
「完了しました!」と表示されればインストール完了です。

  • 状況確認

確認コマンドを実行し、Dovecotのrpm名が出力されれば正常にインストールできていることが確認できます。

# rpm -q dovecot
dovecot-2.2.10-8.el7.x86_64

[2] 設定ファイルの修正・反映

Dovecotはそれぞれ役割を担った設定ファイルがいくつも存在するため、要件によって設定するファイルや設定する値が大きく変わってきます。

  • 設定ファイルのバックアップ

Dovecotはデフォルト値をコマンドで表示することができますが、バックアップを取っておいた方が安全です。
なるべくバックアップを取るようにしてください。また、Dovecotの場合は設定ファイルが複数存在するためそれぞれバックアップを取っておいた方が安全ですが、今回はdovecot.confをバックアップする例を記載します。

# cp -p /etc/dovecot/dovecot.conf /etc/dovecot/dovecot.conf.org
  • dovecot.confの設定

各パラメータの値を編集します。

# vi /etc/dovecot/dovecot.conf
dovecot.confの設定値について

プロトコル制限やインターフェース制限等、様々な設定値があります。
Dovecotを単純に設定するのであれば下記が主に設定される項目になるかと思います。

  • dovecot.confのインターフェース制限(listen)
  • 10-mail.confのメール格納方式(mail_location)
  • 10-auth.confのプレーンテキスト認証(disable_plaintext_auth)

それ以外にも、設定値はどんな要件か(どんなことをしたいか)によって何を設定すべきかが変わってきます。
技術情報ページにてTIPSを載せていますので、そちらも参考にしてください。

単純に起動だけするのであれば、何も設定しない状態でも問題ありません。
設定値を変えないまま次の手順に進んでください。

  • 設定値チェック

設定変更が終わった後、設定ファイルが問題ないか確認します。
エラーメッセージが出力されず、現在反映されているパラメータが出力される場合は問題ありません。

# doveconf

[3] サービス起動

  • サービス状態確認
# systemctl status dovecot
● dovecot.service - Dovecot IMAP/POP3 email server
~省略~
   Active: inactive (dead)
~省略~
  • サービス起動
# systemctl start dovecot
  • サービス状態確認

Dovecotサービスの状態を確認します。

# systemctl status dovecot
● dovecot.service - Dovecot IMAP/POP3 email server
~省略~
   Active: active (running)
~省略~

エラーがなければ正常に起動されています。

[4] 自動起動設定

OSが再起動した際に自動的に起動するよう設定をします。

  • 自動起動設定
# systemctl enable dovecot
  • 自動起動状態確認

自動起動が「enable」になっていることを確認します。

# systemctl is-enabled dovecot
enabled

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